山陽新幹線に乗りながらwimaxはどれくらい使えるのでしょうか?それを調べるために、実際に新幹線に乗り込み、たくさんの地点で速度調査を行いました。
使用しているWiMAXのプロバイダはBroadWiMAXです。
今回調査をしたのは新大阪~小倉の区間。
利用したのはのぞみやひかりよりもラグジュアリー感漂う九州新幹線「さくら」。
iPhone7と6Plusの2台を持ち込み、6Plusはグーグルマップを表示させ、7は速度調査アプリに使用しました。
グーグルマップを使用した理由は、地図があると今何県の何市を走っているのかが一目瞭然なので、調査がすごくやりやすくなるんですね。
最高時速300kmで走る新幹線だけに、小さな市だとあっという間に通過してしまいますし。
調べた地点が多数になるのと、地域は違っても傾向的には共通することがあるので先に結論を書いておきました。
新幹線でのWiMAX通信は・・・
- トンネルでは無理
- 山間部でもほぼ無理
基本的に経路の大部分が人里離れた地域を走る山陽新幹線だけに、テスト結果は厳しいものが予想されるのですが、実際のところはどうだったのか以下にまとめました。
それでは九州に向かって出発します!
新大阪→新神戸→岡山
「いい日旅立ち・西へ」の旅情溢れるメロディが流れるなか新大阪を発車。
あっという間に速度を乗せていきます。
当然ながら大阪府内~兵庫(東淀川区、伊丹市、尼崎市など)の市街地は通信速度もかなり出て、安定した通信ができます。
ただし、武庫川を越えたら間も無くトンネルに入り、そこから新神戸まではほぼ通信不能になってしまいます。
山陽新幹線はルートが山側になるので、大阪を過ぎると神戸という大都市圏が近い割に電波はよくありません。
六甲山、摩耶山をトンネルで貫く芦屋市、西宮市あたりはほぼ計測不能。
第二神明道路と交差し、海側へおりて行く明石市あたりまでこの傾向は続きます。
明石市、加古川市、高砂市あたりは山が少ないのもあり電波はかなりいいですがそれも姫路まで。
姫路をすぎるあたりから怪しい状態になり、トンネルも多くなってくるのでほぼ通信ができない状態に。
そこから岡山まではあまり状況変わらず。
備前市や赤穂市のへんもトンネルだらけでほぼだめ、速度計測中にトンネルに入って計測不能を繰り返します。
もし仕事中でメールのやり取りなどをするなら、姫路を過ぎるまでには済ませておくことが大切です。
山を抜けるとまもなく、岡山駅に到着。
このあたりは市街地ということもあり、いっきに通信状況がよくなります。
岡山→福山→広島
岡山駅を出るとすぐに景色はのどかになり、やはり電波が弱くなりがちに。
やがてまた市街地になり倉敷市に入りますが、倉敷は都会の景色の割には電波状況は今ひとつ。
計測したタイミングがたまたま悪かったのかもしれませんが。
ところが、広島県福山市に入ると、また通信状況が見違えるように改善されます。
大きめの市では何回か速度を測ったのですが、どの地点でも安定して数十Mbpsをキープ。
これだけ安定していたらネット閲覧や動画も問題なく再生できました。
まったくの余談ですが、福山通運って福山市に本社があるんですね。
もともと福山市にあった運送会社の設備を譲り受けて創業したのが始まりだそうです。
やはり都市部で強いWiMAXの特性が色濃く現れている結果ですね。
やはりそびえ立つ山々がWiMAX最大の敵となるようです。
広島→新山口→小倉
さすが広島大都会、下りで40Mbpsキープときわめて安定した電波状況。
都市部を離れて郊外になってもしばらくは好調をキープ、 ただやはり、新山口に向かって山間部にさしかかるとやはり通信が不安定になってきます。
そこから先は計測アプリを起動しても計測が始まらない状態に。
はっきり言うと、広島を出たら本州を抜けるまでWiMAXでまともな通信はできないと思ったほうがいいです。
さすがに山口市に入り、新山口駅まわりは都市部らしい通信状況になりますが、それも短い間です。
山口市を抜けるとまた不通状態に。
海底トンネルの新関門トンネルも当然通信はまったくできません。
関門トンネルを抜けるとすぐに小倉に到着しますが、電波はやや改善していました。