使い放題のポケットWiFiはあるのでしょうか? とくに、インターネットを無線のメイン1本で考えている方ほど、通信制限の有無は気になりますよね。
まず、通信制限のないポケットWiFiとしてWiMAX(正式名称はWiMAX2+)とY!mobileの一部のプランがあります。
文字通り、ひと月にどれだけのデータを消費してもOKで、上限がありません。
通信制限がないのはひと月の通信量の合計
以下の2つのプランはひと月の通信量に上限はありません。
つまり、ひと月のうちにどれだけインターネットを使っても月額料金は一定になります。
通信制限 | プラン | 料金 | |
---|---|---|---|
WiMAX2+ | なし | ギガ放題プラン | 2,856円/月 |
y!mobile | なし | プランL | 4,380円/月 |
(※)WiMAX2+はBroadWiMAXの料金を参考にしています。
ギガ放題の月額2,856円は2ヶ月目までの料金で以後24ヶ月目までは月額3,541円、それ以降は月額4,041円になります。
(※)Y!mobileの通信制限なしは通信エリアが限定されるアドバンスモードの場合のみになります。
ただし、制限がないのはひと月のデータ総使用量であり、短期間で使いすぎると速度制限がかかります。
その期間は3日間。
制限までの通信量と速度がどれくらい下がるかが各社で異なるので、比較しました。
通信制限の条件と適用の内容
期間 | 通信量 | 制限時の速度 | |
---|---|---|---|
WiMAX2+ | 3日間 | 10GB | 約800Kbps |
y!mobile | 3日間 | 1GB | 128Kbps |
表からもわかりますが、WiMAXのほうが制限がゆるいです。
たとえ制限をかけられたとしても1Mbps近い速度が出ています。
これくらいの速度だとYoutubeの動画も通常の画質なら問題なく視聴できるので、そこまで不便を感じることはないです。
もちろん、ホームページの閲覧やLINE、ツイッターなどのSNS、メールのやりとりなどはまったく問題なし。
ですので、よほどヘビーなコンテンツを楽しむ以外は、通信制限を気にすることなくネットを使い倒すことができます。
WiMAXはもともと3日で3GBの通信制限でしたが、2016年12月22日に10GBまでと大幅に容量アップ。
さらに上限を超えた場合にかかる速度制限ペナルティの期間が、いままでの終日から混雑する時間帯のみ(夜6時~翌2時くらい)と短縮されました。
制限後の速度も1MbpsとYoutubeの標準画質動画は視聴できるレベルなので、実用に大きな支障をきたすものでもありません。
つまり、制限いっぱいまでフルに使えば月に100GBまでの通信ができるようになったんです! これで一気に、WiMAX2+の魅力度が増しました。
というか、普通に使って3日で10GBってなかなかいかないので、多くの方にとってWiMAX2+はもはや使い放題といっていいのでは?と思います。
対して、Y!mobileの場合はかなりきついですね。
128Kbpsというのは、光ファイバーの前、ADSLの時代よりも圧倒的に遅い通信速度です。
ヘタするとその前の1990年代にあったダイヤルアップやISDNと大差ないレベルです。
これだとたとえばYahoo!のトップページといった普通のウェブサイト、Googleの画像検索やGoogleマップなどの閲覧もまともにできません。
現在のインターネット環境だと使用不能といってもいいですね。
ただし、この速度制限は翌日には解除されるので、そこまでダメージは大きくないかもしれません。
auのポケットwifiは通信制限なし、ソフトバンクやドコモは
ポケットwifiはauやドコモ、ソフトバンクなどいわゆる大手キャリアでも契約することができます。
この中でauのポケットwifiは通信制限がありません。
といっても、フタを開ければそれはWiMAXサービスだからです。
3大キャリアの中で唯一、auだけがWiMAXを提供しており、ドコモやソフトバンクは他のLTE網になっています。
そもそもauの親会社KDDIの関係会社には、WiMAX回線元のUQコミュニケーションがあるので、その関係でWiMAXを提供しているのだと思います。
ただしauでWiMAXを契約するメリットはありません。
理由は以下のとおりです。
結局、GMOやブロードワイマックス、ビッグローブなどのWiMAXプロバイダでは当たり前のようにつく特典が、auで加入すると何ももらえません。
ですのでおすすめする理由がありません。
かつてのWiMAXは完全な使い放題だった
WiMAX2以前のWiMAXと、WiMAX2+に変わってしばらくは3日間の通信制限もなく、本当に完全な使い放題が売りでした。
ただ、これだと不公平があったんですね。
すると前述のような「回線独り占め」が起こり、普通に利用していたユーザーが通信できないなんてことが起こり、サービスの満足度が下がってしまいます。
それもあって、短期間でのあまりの通信はできないようになっているんですね。
ただ、この速度制限は近年改善されており、それほど意識する必要はなくなっています。
長時間の動画やゲームはひっかかる可能性大
一般的なユーザーのほとんどが、データをよく使うサービスでいえば動画になるでしょう。
さらに高画質であるほど多くのデータを消費します。
画質とデータ量はほぼ比例すると考えればOKです。
動画の再生中に出てくる広告の量や再生リストなどによってデータ量に差はありますが、およそ標準画質(360P)の映像を1時間見た時の通信量が100~300MBくらいになります。
画質を倍の720P、さらに高画質の1080Pにすればデータ量も同じく倍増するので、1日数時間ペースで見続けたら確実に3日で3GBは超えてしまいます。
動画を思い切り楽しみたい、と考えている方はWiMAXなどより固定回線を契約するのがベストです。
あと気をつけたいのが、ゲームやアプリのダウンロードですね。
ミニゲーム的な、暇つぶしにちょっとプレイするくらいのライトなゲームなら容量は多くないですが、たとえば3Dを駆使したレースゲームや膨大なシナリオのロールプレイングゲームなど、1GBをゆうに超えるデータ量のものがあります。
こんなゲームを何個もダウンロードしていると、あっという間に通信制限にひっかかってしまうので注意です。
無制限までいかないものの大容量のネクストモバイル
WiMAXの使い放題は確かに魅力ですが、田舎に行くと電波が悪いのが弱点です。
そんな場合におすすめなのが、このネクストモバイル。
通信し放題ではないもの月に20G使えて料金は2,760円。
他にも30GB、50GBの大容量プランを割安な料金で使うことができます。
さらに、WiMAXのような3日で10GBの通信制限もありません。
ネクストモバイルの料金プラン
容量 | 月額料金 |
---|---|
20GBプラン | 2,760円 |
30GBプラン | 3,490円 |
50GBプラン | 3,490円(12ヶ月まで)4,880円(13ヶ月~24ヶ月) |
回線もソフトバンクの4G LTE網を使っているので(ワイモバイルやヤフーWiFiと同じ)、日本全国でWiMAXより電波が安定しており、さらに地下でも強いです。
契約期間もWiMAXやワイモバイルは3年が当たり前ですが、ネクストモバイルは2年と縛りが短いのも好印象。
今のところデメリットらしいデメリットと言えば、通信速度があまり速くないのでゲームのオンラインプレイなどには向かない、ルーターの有名メーカーでないくらいです。
毎日何時間も動画を見る、とかでなければ月に20GBでも十分すぎる通信量ですし、ネクストモバイルはかなりおすすめできるプロバイダです。